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マルティノン&フランス国立放送管/ベルリオーズ:幻想交響曲、レリオ

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ベルリオーズ:
・幻想交響曲 op.14a
・レリオ〜生への復帰 op.14b

指揮:ジャン・マルティノン
管弦楽:フランス国立放送管弦楽団

録音:1973,74年(ステレオ)



ベルリオーズの幻想交響曲のCDレビューが続きましたが、それも今回が最後。
なぜかというと、現時点で「これが決定版かな」というCDが見つかったからです。(これも実際はかなり前に書いた文章なんですけども)
今回紹介するマルティノン&フランス国立放送管弦楽団(現・フランス国立管弦楽団)の演奏こそがそれです。

1楽章を聴いてまず思ったのはとても活発で、溌剌としている演奏ということ。
テンポが速めであるということもあると思いますが、弦の刻む音が明確に現れている録音で、弦楽器がオーケストラを引っ張っていく風に僕には感じられました。
特に低音がしっかり聴こえるのがいいです。バランス的にも全体を満遍なく響かせている感じ。
なのでテンポは速いし、颯爽としているけれど、決して響きが薄いということはありません。

2楽章の金管の出しゃばりっぷりには「ん?(^ω^;)」という感じだったけど。
調べてみたらこの演奏はソロコルネットが加えられた楽譜で演奏をしているとのこと。なるほどね、あれがコルネットの音なのか。勉強になったぜ。

なんでもベルリオーズは初演のときにはコルネット付きで演奏したそうですね。
実は、前に紹介したアバド&シカゴ響の幻想もコルネット付きの演奏らしいのですが、そっちは気づきませんでした^^;
確認しようと思って聴いてみたらたしかにコルネットのパートが聞こえました。でもやっぱりマルティノン&フランス国立poの方が遥かに音が大きい。他のCDでも確認してみようかしら。

あと、5楽章の金管のファンファーレは音程が悪いです。
でも、もうそんなのどうでもいいんだな、それだけの魅力がある演奏だから。

幻想交響曲ってこんな風にして音がひしめくようにしてうごめいている曲だったんだなぁと新たな発見というか、事実を知ったというか。
今まで聴いてきた幻想交響曲はきっちりと整いすぎていたというか、まとまりすぎていたのかなぁ。
そう考えると、これまで聴いてきた幻想交響曲はどこかストイックすぎた気がしてくる。この曲は感傷に浸るだけの曲ではないんだな、きっと。

僕が幻想交響曲を好きになったのは、そもそもこの曲がクラシック音楽らしからぬサイケデリックで革新性に富んだ曲だったからです。
この演奏はそういう面をとても強く感じさせてくれる演奏です。
決して大げさに、そして必要以上に繊細に、主人公の感情を表現してはいないし、ただ単に美しいだけでもない。生命力に富んだ演奏で、楽曲の世界云々より聴いていて素直に楽しい演奏です。

「まーた、知ったかぶっちゃって」と言われるかもしれないけど、やっぱり自国の作曲家を演奏するオーケストラと指揮者って、楽曲に入っていくときに、自分たちのアイデンティティと作曲家のそれとが重なる部分があってすんなりと入って行くことができたりするんじゃないだろうか。

この演奏を聴いていると「これこそがフランスの音楽、ベルリオーズの幻想交響曲のオリジナルなのさ」という自信の上に成り立っている演奏のような気がしてくる。
まあ、そんなことは本当はどうでもいいのかもしれないですね。
良いものは良いのだから。
ブラボー!

マルティノンという指揮者には大いに興味が出ました。
きっと裏では楽曲をしっかりと研究して緻密な分析をしているんだろうけど、出来上がった音楽を聴いていると僕にはとてもわかりやすく、とっついきやすい音楽に仕上がっているように思うし、もちろんそれだけでなく、楽曲の魅力を十二分に引き出しているように感じられるのです。
これは、ベルリオーズ以外の作曲家の作品も聴いてみないといけないな。

テーマ:クラシック - ジャンル:音楽

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